アパレル販売員、コロナ後の働き方とは? 店頭に立ち続けて15年のアパレル店員が語ります。

りんりん

ねえ、ねえ、パパ


ガクガク

うん、どうしたの? りんちゃん


りんりん

コロナのとき大変だったよね?会社お休みになっちゃったもんね


ガクガク

めちゃくちゃ大変だったね、不安だし、今後どうなるんだろって思ったよね


りんりん

うん、いまは仕事行ってるけどさ、やっぱり仕事へってきちゃってるの?


ガクガク

う~ん、完全にそうとも言えないんだけどね、前と一緒ではないよね

アフターコロナ、ウィズコロナ、コロナ後の働き方など色々な場所でさまざまな人たちがこの話題について触れていますよね。

現場で働いているあなたは特にひしひしとかんじているんではないでしょうか?

このまま働いていて大丈夫なのかな?

今後アパレル販売員はどうなってしまうんだろう?はたらけるのかな?

今回はそんな疑問や悩みについて現場で働き続けて15年の現役セレクトショップ店長がコロナ後の働き方について語ります。

結論からお伝えしますと接客の本質が見えている会社は存続します。

この記事の信頼性としては以下です。

某セレクトショップ 現役アパレル店長「ガク」
この記事を書いている自分は大手セレクトショップにアルバイトで入社して15年「ガク」と申します。
9年間の販売員生活を経て、副店長、店長へとステップアップ。
都内でのメンズ店長経験4年 現在はレディースで店長として従事して2年、アパレル販売員の新たな可能性を常に模索しています。

この記事の内容としては、コロナ後の働き方について、コロナと付き合いながら販売員ができる事などを中心に書いていきます。

読み終えるころには悩みが消えて行動に移せるようになっています。

コロナ以前の働き方

仕事での当たり前が一切通用しなくなってしまいましたよね、色々な会社が倒産や経営危機という脅威にさらされています。当然ですが自社ももれなく決して良い状況ではないと思います。

では、経営が追い込まれているお店とそうでないお店の違いはどこにあるのか

それはコロナ以前の販売員の働き方にあるといってもいいのではないでしょうか。

どんな働き方かというと画一的な働き方です、みんなが同じように接客を学び、全員が同じような接客をしてしまう事が一番の要因としてある気がしてしまいます。

 

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これらの言葉を一回はお店で耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか

こういった言葉が効果を発揮するのは

「お客様の購買意欲が一定を超えている状態」

「入店がある程度あり、店内にお客様が数名いらっしゃる状態」

自分はこの二つ以外では切り口としては良いかもしれませんが効果はほとんどないと感じます。

事実自分も毎日お店で接客していますが、お客様はこの言葉には全くと言っていいほど反応していません。

自分もそうでしたが入社した頃はこの言葉を言うようにセールスコーディネーターという役職、いわば販売指導員の方に教え込まれていました。

今はこういった言葉は絶対に使わないようにアプローチすることを心がけていますが(それでもたまに使ってしまう事もあります💦)この指導を長年続けている会社が多すぎるような気がします。

しかも、それさえ言っていれば大丈夫という会社はかなり時代遅れと言うほかありません。

なぜかというと、時代は変化しており仕事の仕方、趣味、遊び、ライフスタイル、価値観などありとあらゆるものが多様化している状況で、画一的で変化がおこっていないアプローチに反応するお客様はいないという事です。

多様化してきているという事は、ファッションを提供する側もあらゆることをアップデートしながら多様化したアプローチが必要になってくるのです。

アップデートを怠って商品だけを置いておき、サイズやカラーを選んでもらうだけの購買体験を推し進めてきた会社は厳しい現実に直面している事だと思います。

組織が大きくなればなるほどフットワークは重くなってしまうものです、社員の育成の仕方を見直せなかった会社は今回のコロナでは非常に苦労していると思います。

 

コロナ後の働き方

コロナ後の働き方というか、コロナ以前から見直しを行い着手していた会社はここができていた、という観点になってしますが。

  • 販売員しか知らない情報でアプローチする
  • 商品知識を武器にしない
  • 徹底した顧客視点
  • モチベーションを上げられるリーダーが育成できている
  • 個性を大事にした販売スタイルの確立

この4点が大きいかなと思っています。

ここでは冒頭にお話しした接客の本質的な部分について触れていきたいと思います。

接客の本質とは心を動かすことです。

ここについては自分以外でもベテランの販売員の方々はきっと納得してくれると思いますが、ウェブ上でもリアルでも心が動かされなければ購買に至る事はありません。

目的があってピンポイントで購入しに来ている人は別ですが、特に大きな目的を持ってない方が入店してきて購入に至るという事は心が動かされたという事です。

ウェブ上では利便性や気軽さ、簡単さによって小さな感動の積み重ねで購買に至りますが、リアル店舗では対面の接客で感動はより大きく感じてもらえます。そのことを理解していないとセールスというのは難しくなります。

一例として

  • がんばっていっぱい喋ってくれたしこれを買おうかな
  • 自分の事すごい理解してくれて親身になってくれたしこれを買おうかな
  • 無茶な相談ばかりしたのに嫌な顔一つせず、聞いてくれたからこれを買おうかな
  • 今までしたことがない新鮮なコーディネート紹介してくれたしこれを買おうかな

これらは全て心を動かされた時に感じる感情です。購入直前のお客様の心の中はこういった状態で包み込まれています。

こういった感動が購入の大きな後押しとなっているのです。

ではそういった販売員はどんな行動をとっているのかというと上のオレンジのボックス内です。順番に説明させてください。

販売員しか知らない情報でアプローチする

これは、今に始まったことではないのですが重要なので説明させてください。

いまや情報はいつでも、どんなときでも取れてしまいます、なので一回見ただけではお客様にはわからない内容でアプローチするという事です。

例えば

  • そちらの商品は丈の長さはくるぶしぐらいです
  • 少しゆったりしたシルエットでお袖が少し短いデザインです
  • カシミアが混ざっているので、シルクがはいっているのでとても肌なじみがいいです

といったように、試着や鏡に当てないと分からない情報を端的に話してあげるとお客様は興味を持ってくれます。

商品知識を武器にしない

これはウンチクを語らないという事です、絶対ではないので必要に応じて使ってほしいのですが基本として商品知識やブランド知識を重視してしまう販売員はホスピタリティに欠けてしまうパターンが多いです。

要するに自分だけが語って快感になっているといった状態です。

販売員として知っておかなければいけない知識だとは思いますが、ひけらかす必要はないのでお客様が欲しい情報だけ切り取って渡してあげるのがベストです。

そして、商品知識を武器にしないという事は何を武器にするかというと人間性です。

少し話はそれますが、親しい友人や家族の意見はすんなり入ってくるけど会ったばかりの販売員のいう事は信じられなくて当然です。その距離を縮めるために販売員のあなたがすべきことは

「そのタイミングだけでもいいのでお客様の事を大好きになる事です」

少し変わった話かもしれませんが男性が男性を好き

女性が女性を好き

そういう状態を一時的に作り上げるのです。LIKEではなくLOVEの方の好きです。

一時的に恋をしている状態を作ることが出来ればお客様に絶対得してもらいたい、一番マッチするアイテムを買ってほしいとなるとその気持ちは相手にも伝わります。

こうなった時にウンチクは必要でしょうか?

全く必要ないですよね、お客様は親身になって考えてくれるあなたの事を信頼して一緒に選んでほしいとなるでしょう。

話はそれましたがこれを分かっているかいないかは大きな分岐点です。

徹底した顧客視点

これに関しては諸説あると思いますが、目の前のお客様は何を思って来店してくれたんだろう、何を見ているんだろう、どんな気分なんだろう

このようにお客様の今の気分や状態を思考して少しだけ先回りしてアプローチすることです。

ファーストアプローチの切り口はそれぞれ行っているとして仮定して考えた場合

例えば

  • 銀座にはよくいらっしゃるんですか?最近できたあそこのラーメン屋さん美味しいですよね。
  • 屋上テラスいきましたか?めちゃくちゃ気持ちいいですよね。
  • 最近寒くなってきたんで羽織物が欲しいですよね?

これは一例なのであくまでもニュアンスでとらえてください(笑)

ただし、こういったアプローチをすることによってお客様の中では無理に商品を買わされることがないなと思っていただけます。

特に近くのグルメ情報や最新スポットなんかの情報を押さえておくといいですよね、それだけで共通の話題ができて警戒心はなくなるはずです。

さらに、ここでいう顧客視点は店内のレイアウトにも関することです。大分以前はマーチャンダイジング自体がおおざっぱすぎて店内の新鮮さが全くないという状況が出来上がってしまっていましたが、いまは改善されていますよね。

お客様の心理を考えて打ち出すものを変えれば購入につながる可能性はグッと上がるはずです。

モチベーションを上げられるリーダーが育成できている

現代はこれがすごい重要になってくると思います。

チーム内の仲間が思考停止にならないようにモチベーションを上げて考えてもらうように促してあげる。

こうすることで楽しく仕事をしてくれるようになり、お客様にも自然と雰囲気が伝わると思います。

そうすると面白いことにお客様の滞在時間が上がり購入確率が上がり顧客ができて、売上もあがる。

この最高の店内サイクルができるようになります。

こうなれば後はこのサイクルを高速で回していくだけなので簡単です、最初は変えていくのに労力を要しますが回ってしまえば後は楽です。

以前、自分は販売員の重要な資質としてモチベーション管理と体力だと上司に言ったことがありました。上司はすごく納得していました。お店全体の良いモチベーションの雰囲気は必ずお客様に繋がります。

長期的に店舗の事を考えるのであればチーム内のメンバーのモチベーションを上げるためにポジティブな言葉で溢れるように仕向けるのはリーダーの仕事です、そしてそういったリーダーは自然に発生するわけではありません、会社はこれを怠ってしまうと取り返しのつかないことになってしまいます。

個性を大事にした販売スタイルの確立

最初の方でお話しした画一的な育成の反対側です。

多様化が広がった現代社会では販売員もその波にしっかり乗れていることが前提条件になります。

個性を伸ばしてあげることが仲間にとってもお客様にとっても利益になります、顧客を作るにはその人ではなければダメな理由を作ってあげることも重要です。

その人ならではの強みを伸ばしてあげること、弱みを克服するよりも強みを伸ばしてお客様に接することによってお客様は「この人と一緒にいるとなんか落ち着くからまたこよう」というのに繋がるのです。

洋服屋が洋服だけを売る時代はすでに終わっています、人間性や個性だけでなく話すと新しい発見や気づきが得られる、話しているのが楽しい、面白い、笑顔になれる。

そんな場所になっていけると素晴らしいなと思います。

最後に

いかがでしたでしょうか、すぐに全部は実行できないと思いますがまずは一つでも行動して、変えていく事が未来にとって重要になります。

大人になると勉強する機会が減ったり、会社からの受動で自分から変わろうという意識は薄くなってしまうものです。

人間は変化に弱いものです、自分もめちゃくちゃ弱いです、今までできていたことが途端にできなくなってしまったりします。

でも徐々にならできます、最初から出来ている自分を頭の中に作ってしまっているので出来なくなってしまうパターンがほとんどだと思います。

ですが、それはまやかしです、今の自分をよく見つめなおし一歩づつ変わっていきましょう。

その先には必ず明るい未来が待っています。