南米でワインの生産が盛んなのはチリとアルゼンチン。

チリはなんとなく皆さんコンビニなどでよく見かけるのでご存じなんではないでしょうか、実はアルゼンチンも盛んなんです。南米のワインといえば安い、美味しいといったコストパフォーマンスが目立ちますが、いまや日本にはチリやアルゼンチンの高級ワインがたくさん入ってきているんです。

まずはチリのワイン事情からみていきましょう

CHILEワイン

ばっくりとした情報としては

ワイン年間生産量:100万3000KL、ブドウ栽培面積:21万2870ha

主要品種

赤:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カルメネール

白:シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン

「チリカベ」でおなじみ輸入量№1の大人気チリワイン

通称「チリカベ」、チリのカベルネソービニヨンの略称と愛称で親しまれています。外れの少ないリーズナブルなワインとして人気を集めていると思います。輸入量は10年前と比べて約8倍になりました。今まではリーズナブルで美味しいワインといえばスペインやイタリア産のワインが市場を引っ張っていましたが、今では圧倒的にチリワインが上回っています。

ワインの本場フランスをも上回って輸入量第一位になったのが2015年それ以降5年連続で1位の座に君臨しております。

コストパフォーマンス抜群で、コンビニやスーパーでも手軽に手に入ることからチリワインの人気は確固たるものとなりました。昔に比べて安かろう、悪かろうといったイメージもなくなり食卓に並ぶのも多いのではないでしょうか。

日本とチリとの間で「経済連携協定(EPA)」を発行したことで、関税がさがりはじめ、2019年には関税が撤廃されたこともあり、最近はより安く楽しめるようになったのも大きなポイントですね。チリは労働賃金が安いのもありますが関税がなくなったというのがリーズナブルに楽しめる一番の理由かもしれません。

いまや低価格帯のワインだけでなく高級ワインも手軽に楽しめるようになり、ワイン業界はいつになく盛り上がってる気がします。

POINT.1日本のワイン輸入量第1位
POINT.2フィロキセラから唯一守られた産地
POINT.3フランスの著名ワイナリーと組んだ高級ワインも

ヨーロッパを震撼させたフィロキセラから守られた産地

フィロキセラはアブラムシの一種で19世紀後半にヨーロッパのワイン産地を襲ったようです、ブドウ樹を次々と枯らしてしまいました。その後フィロキセラは次々と世界各地に拡散していったのですが、唯一その危機的状況から逃れることが出来たのがチリです。

チリはアンデス山脈やアタカマ砂漠、冷たい寒流が流れ込む大西洋、氷河など天然の障壁に囲まれていることから害虫の侵入を受けなかったとされている。ちなみにフィロキセラによって絶滅したとされていたボルドー原産のブドウ品種カルメネールがチリで再発見されたとして大きなニュースになったのが1994年の話、今ではチリの代表品種として愛されている。

海外の有名ワイナリーとコラボした高級ワイン

チリはブドウ栽培に適した気候であることから、著名な造り手が多く進出し、品質を極限まで追求した高級ワインが多数生まれている。チリ最大のワイナリー「コンチャ・イ・トロ」と5大シャトーの一翼を担う高級ワイン「シャトー・ムートン・ロスチャイルド」を手掛ける「バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド」による共同生産ワイン「アルマビバ」は非常に有名です。

お次はタンゴと情熱の国、アルゼンチン

ARGENTINA

ワイン年間生産量:151万9745KL

ブドウ栽培面積:22万6388ha

主要品種:マルベック、カベルネ・ソービニオン、ボナルダ、トロンテス、シャルドネ、ソービニオン・ブラン

個性派ブドウのマルベック&トロンテス

アルゼンチンを代表する黒ぶどう品種のマルベックはしっかりしたタンニンとクセの強い味わいが特徴です。フランスではブレンドする時の補助品種として使われることが多いこのブドウですがアルゼンチンでは主役として活躍。

単一品種やマルベックを主体としたブレンドワインになることで味わいがガラッと変わり、濃厚でフルーティな口当たりとなる。アルゼンチンの中で最も生産量が多いメンドーサ州では、マルベックを主体にカベルネ・ソーヴィニオンやピノ・ノワールをブレンドして、チリよりも豊満で力強い味わいの赤ワインが生み出されている。

一方で、白ワインではアルゼンチンの土着品種、トロンテスが有名。トロンテスの産地として知られるラ・リオハ州ではマスカットに似た甘く華やかな香りと爽やかな酸味を持つ、上質な白ワインが生れる。

POINT,1代表品種は赤ならマルベック、白ならトロンテス
POINT,2標高800m~1200mの高い場所にブドウ畑がある
POINT,3自然派ワインを手掛ける作り手がほとんど

世界でも類を見ない、標高の高い山岳部で作られるブドウ

アンデス山脈の東側に位置するアルゼンチンは、ブドウ畑が標高800mから1200mほどの高い場所に作られることが多い。

西側に位置するチリとは違い、太平洋からの冷たい風が届かず大陸性気候の影響を受けた温暖な気候で夏季には最高気温が40度に達することもザラである。昼夜の寒暖差が激しいのも特徴で、日照量もしっかり確保でき、ワイン造りに適したテロワールになっている。

一方でアンデス山脈から吹き降ろす風の影響で一年を通して乾燥しているため作物用の用水路(灌漑)が必ず必要になってくる。灌漑にはアンデス山脈からの雪解け水を使用していて、これによりミネラルを豊富に含んだワインが生れる。

オーガニックワインの隠れた名産地

アルゼンチンは標高が高く、乾燥した気候の為、ブドウ栽培に影響を与える病害虫が発生しにくい。

その為、除草剤や殺虫剤を使わずともブドウが健康に育ち、環境に配慮した栽培が可能なので、生産者の多くがオーガニックワインを手掛けている。クリスタルガラスで有名なスワロフスキー社が所有し、日本でも有名なワイナリー「ボデガ・ノートン」もその一つだそうです。

というわけで今回は南米原産のワインについて解説いたしました。

ワインは美味しくて僕の大好きなBBQの肉料理にもめちゃくちゃ合うんですが、飲みすぎると次の日に結構残る苦い経験もいっぱいありました💦💦 適度に飲んで味わいを楽しみながら、原産地に思いを馳せましょう。